フジパレスシニアコラムページ - 第九話

第9話「知り合いにもここの事紹介したいんですよ!」


毎月、100件近いご入居のお申し込みを頂きますが、入居者様が増えていくにつれ、入居者様の「最期」をお看取りすることもどうしても多くなります。

でも、これはフジパレスシニアの、そして私たちの自慢でもあるんですが、悲しさだけが残る最期ではなく、感動や嬉しさを頂くことも本当に多いのです!

本当におかげ様で、フジパレスシニアもこれまで2,000戸以上の供給をしてまいりましたので、私たちが住宅を訪問した際には「いつもホンマにありがとう!」「ほか(知人・友人という意味)にも紹介しときますわ!」と入居者様だけではなく、ご家族にも温かいお言葉をいただくことがあります。

大変手前味噌ですが、また、これは私たちの「誇り」でもありますが、このようなお声は最近かなり増えてきました。


その中で、入居者様であったN様のご家族からのお言葉は今でもはっきりと覚えていますし、感動や嬉しさを超越した、身震いというか、心が震える経験をしたことが、まだ強く心に残っています。たぶん、一生忘れないと思いますね。

N様は、入居された時から、もともと持病は持たれていたのですが、私が訪問した際には、楽しい冗談を言って私や他のスタッフを笑わせていただけるほど、楽しく、平穏に過ごし、本当に充実した、良い時間を過ごしていただいておりましたが、年月の経過とともに持病が悪化し、最期はこの住宅で看取らせて頂きました。

私には明るく笑顔のN様の印象が強くありましたので、訃報を聞いた時には、「そんな、、」と落胆しました。

私たちもしっかりと見送らせていただいた後、ひと通りご退去の整理が終わった最後に、住宅の管理者にN様のご家族からのある申し出があったのです。


「ここのパンフレット何枚かもらえないですか?知り合いにもここの事、ぜひ紹介したいんですよ。ウチの親ね、ホンマに、ここの暮らしに満足してたんよ!病気して、しんどそうな時もあったけど、ここで楽しそうに過ごしているのを見てるだけで、家族としてもホンマに安心やった!ホンマに良かった。こんな最期が過ごせて、感謝してます!だから他の人にも、困ってる人おったら、ぜひ、紹介したいんで、パンフレット持って帰ってもええかな?」


このご家族も、何物にも代え難い大切な身内を失くされ、悲しさも、苦しさも、私たちでは計り知れないほど、大変な心境だったと思います。

にもかかわらず、笑顔でこのようなお話をいただいた事に、対応していた住宅の管理者は、そのお言葉をしっかりと受け止めるべく、必死に涙をこらえて、笑顔でご家族をお見送りしました。

管理者はじめ、他のスタッフが、普段からどのような対応をしていたのか?入居者様が過ごしやすい場所を創るのに、どれだけの努力、工夫、苦労を、毎日してくれていたのか、いただいたこの言葉に全てが凝縮されており、ただただ感謝の気持ちしかありません。


「終わりよければ全て良し」という言葉で全てを集約できるとは思いませんが、入居者様にとっても、そのご家族とっても、「ホンマに良かった!と思える終わり」を提供していくのが、創っていくのがフジ住宅としての「使命」なのだと思います。

自分たちの両親を安心して預けてもらうためにも、そしていつか来る最期を「良かった!」と思って頂くためにも、全てがフジ住宅に、フジパレスシニアのスタッフに、そしてシニアハウスサポーターである私たちにかかっていると言っても過言ではありません。

毎日の仕事では試行錯誤の連続ですが、このようなお声をずっと頂き続けられるように、入居様だけでなく、そのご家族にも、「良かった!」って思って頂き続けるためにも、使命感と責任感を持って、これからも努めて参ります!