フジパレスシニアコラムページ - 第四話

第4話「○○だから」ではなく「○○でも」


サービス付き高齢者向けはあくまでも賃貸住宅。基本的な身の回りの生活は自分でできないと入居できない。認知症の方はグループホームでなければ、介護のある生活を送ることはできない。

同居していた義母がフジパレスシニアに入居する前までは、勝手な思い込みでこのように思っていた。その義母の認知症の発症から症状の進行の速さはあっという間だった。夫婦は共働き、子供たちは保育園、家族とほとんど接する時間も少なく、本当にあっという間だったと感じる。

正直な話、認知症の家族との生活は自分が考えていたものとは比べ物にならないぐらいハードだった。手のかかる子供との生活とは比較にならず、家事には二度三度の手間がかかり、精神的にも肉体的にも疲労は相当なものだった。

妻とは休みが違ったため、それぞれの休みの日は家事や看病を担当していたが、妻の苦労や疲れも今思えば相当なものだったのだろう。


その中でも義母の認知症の進行は和らぐことはなく、時には警察の厄介になる事さえもあった。

そんな折、会社の上司へ、自分の親や普段苦労をかけている妻、そして子供への教育に対してどのように労い、どのように接していくのか、ありのまま相談させていただいたところ、「義理のお母様にフジパレスシニアに入居をして頂いたらいいのでは?」というアドバイスを頂き、なるほど、善は急げということで、早速見学に赴く事になった。

全てのフジパレスシニアがそうではないかも知れないが、私の勝手な思い込みは、良い意味で見事に裏切られ、「認知症では入居はできない」「自分で身の回りの事をできないと入居できない」という事はなく、認知症を患う義母であっても、イキイキと、誰かに遠慮することなく、義母らしい生き方を精一杯サポートしてくれる住宅であった。

住宅内は非常に明るく、設備面でも、専有部、共用部とも申し分なく、各種医療連携も、住宅内に居ながらにして、安心できる体制、しっかりと訓練されたと感じられるイキイキとしたスタッフ、バランスの摂れた食事、しっかりとしたプライバシーの確保、行き届いた掃除等々、本当に月額10万円ちょっとで生活ができるのか!?とびっくりし、全てが私の想像以上であった。


なぜフジ住宅が自社の高齢者向け住宅について「自分の親を安心して預けられる住まい」をコンセプトに掲げているのかがこの時、はっきりと分かった。

なぜ上司があれだけ自信を持ってフジパレスシニアを勧めてくれたのかもはっきり分かった。

自社の高齢者住宅だからと、ひいき目に見ているわけでも、特別扱いしているわけでもなかった。

余談だが、料理の味や掃除の行き届きにも常日頃から大変厳しい私の実母も、現地見学に同行したのだが、見学したフジパレスシニアの評価は最大級の◎だった事も、入居を決めた大きな要因の一つだ。


「こんないいところなら私が代わりに住みたいぐらい!」と笑っていた実母。

以前の私の様に、高齢者住宅は、ある種のハンディがあると入居ができないとか、自立的に行動できないと住宅内での生活についていけないと考えて、入居そのものをあきらめている方も、まだ沢山おられると思う。

「○○の疾病があるなら入居できない」「認知症があるからダメだ」と、義母の高齢者住宅での生活を否定的に考えていた時期もありましたが、今回の義母のフジパレスシニアへの入居経験を通して、「身体的に○○な状態であっても、こんな楽しく暮らしていくことができる」


「認知症であっても今までと変わらず楽しく笑って暮らしていくことができる」とサービス付き高齢者向け住宅に対する考えがプラスの考えに変わった。

今後は、この義母の経験を通し、フジパレスシニアがどれだけ社会に貢献し、そして介護の問題に直面している方のサポートになるのかを自信を持って伝えていきたい。

そして一人でも多くの方が、私や私の家族と同じように、ラクになって欲しい。(決して不謹慎な意味ではなく、純粋に、身も心もラクな生活を送って欲しい)

私は、フジパレスシニアが自分の働くフジ住宅が運営しているからではなく、心から、「自分の親、身内を本当に安心して預けられる」と感じ、体感できたから、義母のこれからの生活のサポートを託した。

これは、義母も、私も、私の家族も、全員が同じ幸せを共有できる、間違いのない決断なのだ