フジパレスシニアコラムページ - 第26話

第26話「人財の重要性」


大変ご無沙汰しております。
皆さんから多数のコラム反響を頂いているにもかかわらず、更新が遅れましたこと、お詫び致します。
この間も介護・福祉・医療業界ではさまざまなトピックスが行き交い、皆さんに発信したい情報も沢山ありました。今回は、ある意味では、これからの超高齢社会をしっかりと乗り越えていくには、一番重要な課題である「人財」について書かせて頂きます。


昨今、震災復興や東京オリンピック開催準備の動きで、軒並み建築費が高騰していると言われる中、労働人口・人材確保についても、最近は非常に難しくなっているという話を聞きますし、個人的にも、日々の業務でも痛感しております。

フジパレスシニアでは、自宅での生活の不安、家族での介護の負担が非常に大きいことを理由に、入居問い合わせも日に日に増加傾向で、入居状況についてはおかげさまで、右肩上がりで順調に推移しており、高稼働を維持しております。そんな中、大きな課題のひとつが、現場の管理者、スタッフの確保となっております。
介護労働安定センターの平成25年度介護労働実態調査では、介護サービス従事者について、事業者の55%が不足していると感じているそうです。前年度よりは若干改善したようですが、高齢者人口の増加スピードと比較しても、まだまだ人材難に悩む事業者が多いとのこと。不足の理由は、「採用難」が最も多く68.3%、その後に「事業拡大したいが人材を確保できない」、「離職率が高い」と続きます。介護事業の運営上の問題としては、「今の報酬では人材確保・定着のための十分な賃金を支払えない」が最も多く、「関係書類の作成が非常に煩雑で時間に追われている」が2番目に多かったようです。
日頃、現場スタッフや管理者とのやりとり、打合せを振り返ると、本当に調査結果の通りだなあと強く実感しております。不景気の時は、福祉介護業界への就業希望者は増えると言われますが、そうでない時は、キツイ・キタナイ・(賃金が)ヤスイというイメージが定着している仕事は避けられるという傾向があります。


大変手前味噌ですが、当社で高齢者住宅(サ高住)の運営を開始して約4年が経過し、ゼロからのスタートではありましたが、それなりの経験を積み重ねてきました。エリアマーケティングから、新規開設、入居募集のための各種施策の実施、入居者満足度・ご家族安心度の向上のための施策については、まだまだ十分とは言えませんが、ある程度の実績とノウハウもついてきました。ただ、色んな施策を検討・企画しても、それを実践する人材・担当スタッフが慢性的に不足していることで、計画通り進められないことも多々あり、悔しい思いで計画変更を余儀なくされることも多くあります。誤解を恐れずに言えば、入居者確保は、そんなに難しいことではないと思いますが、そこで働くスタッフの確保は、相当苦戦を強いられていると言えます。

フジ住宅では常々「企業は人なり」。会社の成長に人を合わせるのではなく、人の成長に会社の成長を合わせる=人が育てば、色んな事業への可能性も高まる。フジ住宅にとって「人は財」である。それ故、「人材」ではなく「人財」という表現をします。表現の仕方だけでなく、人として成長できるための様々な情報や労働環境の整備、何と言ってもフジ住宅で仕事ができることに強い誇りと自信を持ち、高いモチベーションで取り組めることについて、これ以上の恵まれた状況はないと実感しています。
一方で、介護業界では、先ほどの調査結果の通りです。高齢者人口は猛烈なスピードで増加しておりますので、スタッフの確保ができて、育成できてから受け入れをしていこうという考えは通用しません。また、介護事業の根本には、介護保険制度があり、その制度の下で成り立っている産業構造ですので、いくら民間の営利企業と言えども、収入源が限定されている中で、賃金を安易に上げられるものではありません。必要書類1つとっても、それを変えようとすれば、それこそ制度改革、制度改正の必要があります。ただ、残念ながら今の私たちではそこまでの影響力はありません。


私たちができることは、多くの働き手にフジパレスシニアを知って頂き、そこで働くことに誇りを持ってもらうこと。フジパレスシニアだから働きたいというスタッフを一人でも多く輩出することだと思います。フジパレスシニアは、建てて頂いたオーナー様も、入居者様もそのご家族も、医療機関の相談員様・ケアマネージャー様、介護事業者様、当社も含めて、全員が幸せになるという旗印のもとスタートした事業です。それぞれに役割がありますので、私たちシニアハウスサポーターが現場のケアスタッフに成り替わることはできませんが、フジパレスシニアで働くこと、入居者様やご家族に心から喜んで頂けることに大きな価値観を見出せるスタッフを輩出していくことが、私たちの大変重要な使命と言っても過言ではありません。

8月初旬には、現場スタッフ向けの心身機能活性療法の研修会を当社で実施させて頂き、非常に好評でした。(心身機能活性療法の詳細については、追って後日コラムかブログでご案内できると思います。)また、定期的に、接遇面の指導や成功事例の情報共有のための研修会も行っております。こういった活動は些細なことかも知れませんし、効果がいつどのような形で現われるか、分りませんが、少しでも、フジ住宅と一緒に、フジパレスシニアの運営に参画できて良かったと思ってもらえるだけでも、大事なことだと思います。もちろん、私たち、シニアハウスサポーターが、毎日、明るく、元気に、イキイキと頑張っている姿勢を見て頂くだけでもいいと思います。

すぐ近い将来、「3人に一人が高齢者」の時代が間違いなくやってきます。高齢者との共存は今後の大きな課題でもあり、数少ない成長分野の可能性でもあります。少し大きな話になりましたが、非常に大事なことだと思いましたので、コラムとして書かせて頂きました。